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基本的な考え方

調達業務対応部署を統合し、サステナブル調達を強化

日立システムズグループ全体での調達業務の効率向上と下請法などのコンプライアンスを強化するため、調達本部内に監査機能を設置しており、調達業務自己監査を中心としたモニタリングの拡充によって業務チェック体制を強化しています。

また、基本方針である「損得より善悪」に基づいて調達関連法令の順守を徹底するとともに、日立システムズグループ間の施策を共有して効率化を図っているほか、お取引先の選定においては広く世界に目を向けて、最適な購買取引先を開拓し、競争の維持に努めています。

さらに、日立システムズグループはサステナブル調達という観点を重要視しており、資材の品質・信頼性・納期・価格、お取引先の経営の安定性・技術開発力ばかりでなく、社会的責任を果たしているかを十分に検証しています。公正で透明性の高い情報開示、法令および社会的規範の順守、人権の尊重、雇用と職業に関する不当な差別の撤廃、児童労働および強制労働の排除、環境保全活動、社会貢献活動、働きやすい職場づくり、ビジネスパートナーとの社会的責任意識の共有などを適正かつ公正に評価しています。

なお、2022年3月時点でのお取引先は、日立システムズグループ全体で約4,300社となっています。今後とも、グローバルなサプライチェーンに関わるお取引先とサステナビリティを推進していきます。

調達部門内での「サステナブル調達重要性教育」

日立システムズグループでは、調達業務に従事するすべてのメンバーを対象に「サステナブル調達重要性教育」を実施しています。これは、日立システムズグループが持つコンプライアンスや情報セキュリティ、環境保全の考えを確認するとともに、年度計画に基づいてサステナブル調達について検証し、その重要性を再認識してもらうというものです。

また、実務における不備事象発生の抑止のため、下請法・労働者派遣法・社外技術などの取得等に関するコンプライアンス教育は毎年調達部門のメンバー全員に実施しています。その時々の社会情勢の変化に即応したカリキュラムとなるよう工夫し、教育内容をマンネリ化させず、新鮮さを加えることにも配慮して実施しています。

要求元部門の調達関連業務対応者向け遵法教育

日立システムズグループでは、要求元部門の調達関連業務(※)に従事する従事者約10,000名以上に対して、下請法・労働者派遣法に関するコンプライアンス教育を実施。労働者派遣法などの関連法令の改正や規制強化への対応施策の1つとして位置付け、円滑な業務の移行・運営に寄与しています。

※要求元部門内調達関連業務:注文依頼等要求元において対応する調達関連業務

サステナブル調達活動の推進

日立システムズグループは、すべての役員・従業員が調達取り引きにあたって順守すべき行動の基準を定めた「調達の基本方針」を制定しています。また、その中で「調達先の選定」について、公平性・公正性を確保したうえで、調達先が社会的責任を果たしているのかを評価することを定めています。こうした方針のもと、すべてのビジネスパートナーと適正な取引に基づく良きパートナーシップを築き、相互発展していくことをめざすとともに、社会・環境・経済の3つの価値向上に向けた調達活動を推進しています。

また、ビジネスパートナーとサステナビリティに対する意識を共有するために、「サステナブル調達の取組み」に沿って社会的責任を果たしていくことをビジネスパートナーに公表しています。

「下請法」を順守するための仕組みを構築

日立システムズグループでは、ビジネスパートナーとの取り引きに関して、すべての従業員が適正に対応できる仕組みを整えています。例えば、下請法の対象となる取り引きの中で作業委託時に正当な理由があって発注書面に記載できない項目がある場合でも、発注書面をもれなく事前交付し、決定した段階で当初未記載だった事項も記載した発注書面を交付するシステムを確実に運用しています。また、支払遅延を防止するため、取り引きの内容に応じてシステム上での支払日を自動設定するとともに、期日内の検収完了を徹底しています。

なお、これらの運用状況については、調達部門が発注の担当部署に随時報告しています。さらに、社内研修やeラーニングによる教育も実施し、下請法に対する従業員の意識向上に努めています。

請負を適正化する「システム」「環境」を整備

日立システムズグループは、外注契約にあたって作業条件を明確にしています。その結果に基づいて、「請負」と「派遣」を明確に分離し、それぞれの専用システムで管理・運用することで、あいまいな契約を排除しています。さらに、そのシステムを運用する前提として、外注業務従事者を対象に労働者派遣法など関連法令についてのコンプライアンス教育を徹底しています。
また、請負契約上で社内作業が必要な場合は、職場フロアごとに作業エリアを定めることによって当社の従業員などとのいわゆる「互換配置」を排除しています。加えて、社内で常に携帯する入門証を社員・派遣契約者・請負契約対応者で色分けするなど、不適切な業務指示(指揮命令)の発生を防止して、作業環境の面からも整備を図っています。

事業方針への理解・共有を促進

お取引先各社は、日立システムズグループの事業運営において不可欠なビジネスパートナーであり、事業方針を共有していただかなければなりません。そこで日立システムズグループは、調達部署のほか、事業分野ごとの会合などを通じて、事業方針の共有化を進めるとともに、連携強化を図っています。

グローバルパートナーシップの構築

日立グループは、「すべての調達取引先と良きパートナーシップを築き、長期的観点より相互理解と信頼関係の維持向上に努める」という調達基本方針に基づき、自由競争の原則にのっとって、国内、国外を問わず、進んで調達品目などに関する情報を開示し、調達取引先の新規開拓に努めています。

その取り組みの一環として、日立システムズグループでは海外企業とのグローバルパートナーシップを構築し、海外調達体制の整備を推進しています。また、新たに買収した海外グループ会社の調達ガバナンス体制強化にも着手しており、日立システムズグループのガバナンス方針に沿った調達規則の制定、価格査定、調達体制の整備などを計画中です。

今後も、主要マーケットとして位置付けているアジア地域をはじめ、ビジネスのグローバル化に対応した新規エリアの調達取引先の開拓に努めていきます。

日立システムズグループの調達方針を周知徹底

日立システムズグループは、お取引先に対して「サステナブル調達の取組み」をもとに資材調達の基本方針や環境保全の方針、機密情報の漏えい防止などについて協力をお願いしています。さらにグループ会社の調達業務対応部署を統合していることに伴い、2013年10月以降、当社と基本契約を締結しているお取引先に関しては各グループ会社との調達取引が可能になったことも周知しています。

2021年度は、個人所有のPCを業務において利用・データの登録がないことなどを確認する「情報セキュリティチェック」を約559社のお取引先に依頼しました。

今後とも、調達プロセス・インフラおよび管理業務の共有化を推進し、日立システムズグループとしての調達業務品質の向上を図っていきます。

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