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Hitachi

カーボンニュートラルへの取組み

「環境ビジョン」と「環境長期目標」

日立グループは世界で深刻化する環境課題と経営方針を踏まえ、「環境ビジョン」や環境長期目標「日立環境イノベーション2050」を策定。
日立システムズグループにおいても、2030年度までに事業所(ファクトリー・オフィス)のCN達成に向けた取り組みを推進しています。主にオフィス・データセンター・EV化の推進体制を立ち上げ、再生可能エネルギーや省エネ設備の導入、社用車のEV化など具体的な施策をグループ全体で実行しています。

環境ビジョンと環境長期目標「日立環境イノベーション2050」

事業活動における取り組み

地球温暖化防止

環境負荷低減のために、省エネルギー化を推進

日立システムズグループでは、省エネ法の努力目標「エネルギー消費原単位年平均1%以上削減」を目標として、全国のデータセンタで省エネルギー化を推進しています。

また、省エネ法に基づいた推進体制を構築しており、環境統括部門が全国のエネルギー使用状況を毎月把握。必要に応じて細やかな省エネ対応を実施しています。

さらに、全国に約300あるサービス拠点では社内向けパンフレット「省エネ・省資源推進のてびき」を使って、できることから省エネを推進。全国に配備した約1,000台のサービスカーについても順次環境負荷の小さなハイブリッド車、電気自動車への更新を進めています。

データセンタの省エネルギー化

クラウドの利用拡大や東日本大震災後のBCP(事業継続性)の観点から、サーバーやIT機器を集中管理するデータセンタの重要性がますます高まっています。しかし、データセンタでは高密度に集約されたIT機器自体の消費電力に加え、機器の稼働により発生する熱を冷却する空調設備があるため、多くの電力を消費します。

こうした状況を踏まえて、日立システムズグループではサーバールームの気流や冷却効率の改善を図ると同時に、電気の利用効率向上を目的に機器の配置や配管方法を変更するなど、さまざまな工夫とアイデアでデータセンタで使用される電力の削減に取り組んできました。

また、2006年度から2015年度にかけてトータル50%の削減目標を掲げ、遮熱対策や気流改善、照明のLED化、省エネ型設備の採用などの省エネ活動を推進し、目標を達成しました。さらに、2016年度以降はサーバーの仮想化、高効率な空調機などの機器更新を推進し、削減効果を上げており継続して省エネルギー化に取り組んでいます。

環境モデルセンタ内部

環境モデルセンタ内部

スポッと小町

フロンガスは、地球温暖化の原因ともいわれ、温室効果はCO2の数千倍もあります。そこで当社は、現金自動預払機などの清掃用として、それまで使用していたエアースプレー缶(HFC134a、HFC152a)を2005年3月に全廃。代わりに、市販の小型掃除機「スポッと小町」を改良して、使用しています。これは吸引とブロアー機能を兼ね備えたもので、フロンガスは用いません。また、コンパクトで消費電力も小さく、全国の保守部門に配備し、「環境に配慮した保守作業」を実践しています。

製品・サービスにおける取り組み

ITの活用によってお客さまの環境対策を支援

ITソリューションが環境に与える影響には、IT機器を製造、廃棄、リサイクルする段階での資源・エネルギー消費や、IT機器の電力消費によるCO2排出などの「マイナスの影響」と、ITの活用による業務効率化で資源・エネルギー消費量やCO2排出量を削減する「プラスの効果」があります。経済の発展と環境配慮を両立させるには、そのマイナスの影響を抑え、プラスの効果を高める「グリーンITの推進」が必要不可欠です。そこで日立システムズグループは「グリーンITの推進」をテーマに、お客さまの環境対策を支援する商品・ソリューションを提供しています。

エネルギー利用効率の改善

…IT機器の利用を効率化して、CO2排出量や資源・エネルギーの消費量、廃棄物排出量を抑制

業務効率化、紙などの使用量の削減

…業務効率化により、人がオフィス等で執務を行う際に使用する紙などの資源や、オフィスの照明、空調などのエネルギーの消費量を削減
…物の保管スペースを効率化し、照明や空調などにかかる資源・エネルギーの消費量を削減

人や物の移動の削減

…人や物の移動を効率化し移動量を削減することで、輸送にかかる資源・エネルギーの消費量を削減

環境配慮設計アセスメント

日立グループでは従来の「環境適合設計アセスメント」に代わり2016年度よりグローバルスタンダードIEC62430に基づいた「環境配慮設計アセスメント」を実施しています。

ハイセキュリティ紙資源循環システム

企業における情報セキュリティへの対応の高まりを受けて、1999年12月に日立システムズで開発した「ハイセキュリティ紙資源循環システム」を利用しています。このシステムは、使用済みの機密文書を「錠付き文書回収キャビネット」で回収し、お客さま先に設置した湿式ASシュレッダーにより紙をパルプ状に処理することで、OA用紙や印刷用紙の再生原料として活用し、廃棄物削減(100%再生原料として使用、焼却・埋立0%)を実現します。
また、パルプ状になった紙は原形をとどめず、記載された文字情報の判読は極めて難しいため、「情報セキュリティリスク0%」の実現に大きく貢献しています。さらに、社内外文書の回収作業から湿式ASシュレッダーによるパルプ化作業を障がい者に担っていただくことで、障がい者の職域の創出と雇用拡大を促進し、ノーマライゼーション(※)推進にも貢献します。

ノーマライゼーション:社会の中で障がい者の主体性が尊重され、障がいのない人と同等に暮らせる社会環境を整備すること。
ハイセキュリティ紙資源循環システム

ハイセキュリティ紙資源循環システム

エコリピートは株式会社日立システムズの登録商標です。
e-sourcingは、株式会社日立製作所の登録商標です。

エネルギーマネジメントサービス

IT機器の障害低減は、コンピューターシステムの有効稼働率の向上にもつながります。日立システムズグループでは、機器のRAS(※)機能の強化、リモート保守などの実施によって、障害件数(障害率)の低減、出動件数(出動率)の低減活動を実施しているほか、日立システムズグループの「全社CS向上会議」を通して、障害率や出動率などを管理指標として設定し、定量的評価・改善に努めています。これらの活動は機器の稼働率向上につながっており、障害による業務効率の低下が改善されています。稼働率向上のための一連の活動がCO2排出量削減などの環境負荷低減につながることから、今後も継続的に改善活動に取り組んでいきます。

RAS:Reliability Availability Serviceability
サービス品質向上と環境との接点
指標 定義 環境との接点
総出動件数(件/月) 障害対策・点検・機器据付などで出動した件数 障害対策・点検・機器据付などで出動したサービスカーのガソリン使用による地球温暖化ガスの発生量削減
お客さま先での時間の有効活用
お客さま先でのエネルギーの有効活用

環境法令にかかる業務の効率を改善

富里メガソーラー

エネルギー資源が少ない日本において、今注目されているのが太陽光や風力など自然の力による再生可能エネルギーです。当社は、「メガソーラープロジェクト」として千葉県富里市にメガソーラーを建設。約5万平方メートルの敷地に太陽光パネル1万920枚を並べ、発電総出力は約2千キロワットとなりました。

現在、このプロジェクト経験などを踏まえて当社では「太陽光発電システムメンテナンス」サービスを展開しています。

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