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第127回 「IoTの話(2)」

IPよもやま話

I(愛)ちゃんとP(パパ)とO(小野田君)の会話が続きます。

イラスト

Iちゃん

今日は「IoTの話」の続きで、小野田君のレポートだったわよね。

Pパパ

そうだ。
愛ちゃんは気楽だね。
次回は愛ちゃんに宿題が行くから今から覚悟だね。

Iちゃん

図1 「IoT」は身近
図1 「IoT」は身近

ひゃー、お手柔らかに頼むわ。(笑)
でも、気楽でもないのよ。
「IoT」ってキーワードを気にしていたら、NHKテレビの朝の番組の「あさいち」で取り上げていた(*1)ので、しっかり見ておいたわ。

Pパパ

ほほう
どんなことを言っていたかな?

Iちゃん

「あさいち」って主婦が良く見る番組なのに、そこに「IoTの話題」が出ること自体に驚いたの。本当に身近で大きな話題になっているんだと・・・。

小野田君

それで?

Iちゃん

いろんなのがあったけど、例えば

  1. 冷蔵庫の中にあるものから、自動的に「レシピ」を教えてくれる。
  2. 鏡に向かえば「化粧の仕方」を教えてくれる。
  3. 掃除機の使用状況や、中に溜まったゴミの量を家電メーカーに連絡してメーカーの開発参考資料にしたり、ゴミ取り出し通知などをする。
  4. 洗濯物の「自動折りたたみロボット」

等々があって、身近になるんだって実感しました。
「第4次産業革命」なんて言葉も飛び交っていました。

小野田君

僕も見ました。シーテックの紹介でしたよね。
そのことも、これからの説明に含めてありますので、では、本題にいきます。
前回の最後に最近の動きが「国」のレベルになったことに触れましたが、一番分り易い解説が読売新聞の報道(*2)だったので、それも引用して解説します。
新聞は、見出しで要点を上手く捕まえますが、その見出しは

  • 大見出し:「モノにネット」新産業に
  • 中見出し:「IoT」産官学で研究体
  • 横見出し:無人配達医療に人工知能

とありました。

Iちゃん

そうそう、新聞て中身の説明に入る前に「要点をまとめているリード」があるけど、本当に上手く書くわよね。そのポイントは何て書いてあったの?

小野田君

政府の動きです。
あらゆるモノ(ドローンや車の自動運転など)をネットでつなげる社会の実現に向けて、産官学で作る「共同研究体」を平成27年9月23日に発足させることと、それによって「国内外の企業や研究者」を巻き込んで、今後3年以内に「日本発の事業展開」にメドをつけ、新産業育成につなげる考えであること、を言っています。

Iちゃん

具体的なサービス事例なんか紹介していますか?

小野田君

そうですね。
さっき、愛ちゃんがNHKテレビの「あさいち」で見たものと重複しますが、図2は、新聞記事を私なりに大きく作り変えたものです。

図2 IoTで見込まれるサービスの一例
図2 IoTで見込まれるサービスの一例

  1. 光スポットでメガネ型端末をかければ、その場の過去の景色が再現される
  2. 無人タクシーによる輸送サービス
  3. 消費者が送ったデータで好みの服を受注生産
  4. 個人の健康データを分析して生活習慣病予防
  5. ドローンを使った検知器施行管理
  6. 冷蔵庫の中身(在庫)から、レシピを自動作成
  7. お化粧の仕方の指導
  8. 過疎地への日用品配達

その他

  • ホテルのフロント業務を無人化
  • 人工知能を活用した皮膚病診断
  • 電子看板に映し出された商品を、スマホを通じて購入できるサービス
  • 洗濯物の自動折りたたみ

新聞情報ではないんですが、「2020年には10億個ものがネットにつながる」とまで言われているんです。(*2)

Iちゃん

本当、凄いわね。
何でも出来ちゃう感じだわ。

Pパパ

国のレベルで動き始めたということだが、具体的には?

小野田君

図3 国の研究会発足
図3 国の研究会発足

はい、まず大きなポイントは「政府はドローンや車の自動運転など、あらゆるモノをインターネットでつなげる社会の実現に向け、産官学でつくる共同研究体を2015年10月23日に発足させる」ということですが、発足しましたね。その研究体の名称は、「IoT推進コンソーシアム」といいます。

Iちゃん

どんなことをするの?

小野田君

安倍首相が掲げる「国内総生産(GDP)600兆円」達成を目指す取組みの第1弾となるもので、IoT技術を活用し、小型無人機「ドローン」を使った建築施行管理や過疎地への日用品配達、自動運転による無人タクシーサービス、人工知能を活用した診断など、幅広いサービスを目指すそうです。

Pパパ

狙いは何かね?

小野田君

はい、技術開発では、官民一体で研究に当たる「スマートIoT推進フォーラム」の下で、研究開発戦略などを練る。総務省の協力で、技術的課題に取り組み、日本の規格の国際標準化を目指すそうです。大きな狙いは世界的なIoT環境が進むなか、日本企業の競争力を高める事だといっています。

Pパパ

そうだね。
規格の標準化に日本がどのくらいの位置を占められるかが、大きな課題だね。少し遅れているんだ。そして、政府は

  1. IoT推進の妨げとなる規制を見直す。
  2. 国家戦略特区や地方創生特区を活用して開発事業を先行させ、必要に応じて関連法も改正する。
  3. 有望な事業は官民一体で取り組んだり、資金援助をしたりする。

ことも考えているんだよ。

小野田君

そうです。
日本は出遅れているので、巻き返しを狙って、来年5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)にコンソーシアムの成果をアピールする。サミット関係者を無人運転車に乗せ、会場周辺を巡るイベントなどを想定しているそうです。

Pパパ

前回言ったように、2020年の市場規模は200兆円以上と言う予測があるが、巻き返しが必要だね。

小野田君

そうですね。
NHKのテレビ番組「クローズアップ現代」でも、取り上げられていました。
2つの話が印象的だったので、メモしておきました。
1つは、「日本では建設機械メーカーが、重機の振動データなどからパーツの消耗度を把握し、先回りして修理するビジネスを始めたり、米大手メーカーが、航空エンジンの稼働データから最も効率的な運転方法を解析、航空業界にコンサルティングしたりしている」。
もう1つは、「こうした膨大なデータの分析による新たなビジネスに、いま多くの企業が着目。アメリカでは巨大企業が中心となり、データ方式などの業界標準をいち早く定め、市場を手にしようという動きも出ている」というものです。

Pパパ

ほほう。
宿題を出したらアンテナを高くしたね。
そうなんだ。
アメリカでは、米General Electric(GE)(*3)がこれまで無数の電球と衣類乾燥機を製造してきたが、「全ての機関車は実質的にデータセンターを備えている」という新たな現実に基づき、現在では「インダストリアルインターネット」に賭けているし、GEとPTC(*4)が、IoT/スマートファクトリー領域で提携することを発表したんだ。

小野田君

「業界標準規格」は重要ですよね。
日本は、世界のスタンダードからはずれたりした携帯電話のように「ガラパゴス」になるようなことの無いようにしないといけませんね。

Iちゃん

図4 ガラケーの例
図4 ガラケーの例

「ガラパゴス」って、なんのこと?

Pパパ

はっはっは。
愛ちゃんがスマホに切り替える前に使っていた携帯は何と言うんだね?

Iちゃん

「ガラケー」?(図4)

Pパパ

そうだ。
「ガラパゴス」とは、絶海の孤島のガラパゴス諸島で独自の進化をとげた生き物のように、技術やサービスなどが日本市場で独自の方向性へ進化してしまい、世界標準から掛け離れてしまう現象のことだ。
日本の携帯電話は、独自基準になってしまったので「ガラパゴス携帯」略して「ガラケー」というわけだ。

Iちゃん

そうか、そうだったんだ。

小野田君

その防止のためにも、国を挙げて「IoTを新産業」に成長させるために、産官学で研究体を立ち上げて注力するんですよね。

Pパパ

小野田君、国としての対応もあるが、通信系ディーラーの一員としては、「IoT」についてどう考えるかな?

小野田君

はい。「IoTビジネス」が活発になってくると思います。
すでに日立さんをはじめ、富士通、シスコシステムズさんなどもビジネス展開を始めていますし、ベンダー/SIerなどの取組みも始まっているようです。
今後のビジネス展開を注視して、乗り遅れないようにしたいと考えています。
もっと勉強します。

Pパパ

そのとおり。
小野田君良く勉強したね。
そのためにも、産業界も深く関心をもって取り組んでいく必要があるんだが、今までの「IoT」の認知度は意外と低かった(*5)んだね。
最近メディアで盛んに取り上げられているので、認知度もどんどん上がっていくだろうね。

Iちゃん

私も全然知らなかったけど、お陰で分ってきました。

Pパパ

では、いままで楽をしてきた愛ちゃんに宿題を出そう。
今まで、「5G」と「IoT」について勉強したが、「自動運転車」が関連あることもわかったろう。この3者について話を纏めてみてくれないか。車の免許も取ったことだし・・・。

Iちゃん

えーっ。そんな難しいテーマは荷が重いわ。でも小野田君に手伝って貰って何とかします。

*1
NHKのテレビ番組:平成27年10月16日の「あさいち」でシーテックの紹介。
*2
読売新聞記事:平成27年10月12日朝刊トップ記事
*3
米GE:既に産業に関わる「モノ」に接続するためのインターネットプラットフォームである「Predix」を発表した。これはオープンなクラウドベースの産業分析プラットフォームになると見込まれている。
*4
PTC:本社は米国マサチューセッツ。IoTから創出される新たな価値を目指す企業の事業戦略を可能にする。従業員は6,000名。
*5
IoTの認知度:ある調査(VNS:VNシステム社)によると、下図の様に理解している人は少ない。

図5 IoTの認知度(2015.9.11〜9.12)
図5 IoTの認知度(2015.9.11〜9.12)

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