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Hitachi

I(愛)ちゃんとP(パパ)とO(小野田君)の会話が続きます。

イラスト

Iちゃん

今日は、楽しみだわ。

Pパパ

言い出しっぺの愛ちゃんに聞くが「家庭の三種の神器」って何か知っているかい?

Iちゃん

えー、「家庭の三種の神器」なら知ってるわ。
「カラーテレビ」「クーラー」「カー(自家用車)」でしょ。

Pパパ

はっはっは。
愛ちゃんも年取ったね。
それは、「3C」とも呼ばれたんだが、1960年頃、つまり高度成長時代のものだよ。

Iちゃん

うーん。
そうかぁ!ママに教わったのを覚えていたんで古いんだね。
今は、何?

Pパパ

図1を見てごらん。
愛ちゃんの言った「三種の神器」より古いものもあったんだよ。

図1 「家庭用三種の神器」の変遷
図1 「家庭用三種の神器」の変遷

どうだい。
時代の移り変わりが分かるだろう!

Iちゃん

本当!私の家には「新・三種の神器」があるわ!
ホッとしたわ。(笑)

小野田君

でも今日のテーマは「オフィスの三種の神器」でしたよね。

Iちゃん

ちょっと待って!
本題に入る前に、そもそも「三種の神器」って、どんな意味なの?
「3つの大切なもの」って意味なの?
これって、最初に聞くべきだったかしら。

Pパパ

はっはっは。
とぼけた愛ちゃんだね。
小野田君、知っていたら説明してあげてくれないか。

小野田君

はい。
うろ覚えですが、古代から日本の天皇が皇位の証として、即位のときに継承する宝物で、確か「鏡と剣(つるぎ)と勾玉(まがたま)」の3つだったと思いますが。

Pパパ

ほうほう、よく知っていたね。
愛ちゃん、分かったかい、「3つの大切な宝物」という意味では愛ちゃんの答えで間違いは無いがね。
源平の合戦で、義経が壇ノ浦で平家を滅亡させたとき、平家の三種の神器が海に投げ込まれた話は有名だね。

Iちゃん

えーっ、それ見つからなかったの?

Pパパ

うん、3つのうち宝剣(つるぎ)だけはついに見つからなかったんだね。
いやいや脱線しちゃったね。
話を戻すよ。

「オフィスの三種の神器」について、私が苦心して作ってきた図(図2)を良く見て欲しいな。

Iちゃん

えーっ!
ファックスやコピーや電卓が「神器」なのー?
信じられなーい!

Pパパ

図2 「オフィスの三種の神器」の変遷
図2 「オフィスの三種の神器」の変遷

いやいや、ファックスが登場したときなどG2といってね。
同一メーカーしか繋がらなかったし、電卓の初期は机の1/3くらいのスペースを必要とする大型機だったんだよ。
複写機(コピー)だって、湿式で「青焼き」とか「白焼き」なんていって大変だったよ。
それが、電卓はポケット型に、ファックスはG3になってどこのメーカーの機器とも繋がるし、コピーは乾式になって、オフィスの能率を飛躍的にあげる、まさしく「神器」になったんだよ。

小野田君

この定義は一般的ですか?

Pパパ

いやいや、(1)の1970年代と(2)の1990年代は、私の独断だが、(3)と(4)は、ある雑誌(注1)が最近三種の神器の世代交代を言い出したんで、引用したんだよ。

小野田君

分かりました。

Iちゃん

1990年代の「ラップトップパソコン」って、絵はノートパソコンらしいけど、違うの?

Pパパ

はっはっは。
愛ちゃんは「ラップトップ」って聞いたこと無いか?
ノートパソコンのことなんだ。
ディスプレィと本体を一体にして、持ち運べるようにしたパソコンのことだ。
外出先でひざ(lap)の上に乗せて使うことができるという意味だね。

Iちゃん

今は、誰も言わないでしょう?

Pパパ

そうだね。
日本では「死語」になったが、欧米では今でも使われることがあるそうだ。

小野田君

企業の三種の神器が「様変わりする要因」は何でしょうか?

Pパパ

そうだね。
オフィスのワークシーンの変化もあるが、大きな要因は「コスト削減やBCP(事業の継続性)なんかの経営課題を解決するためなんだね。
それは、例えば
(1) ICTのアウトソーシング化
(2) どこでも働ける環境の整備
などの需要の高まりに対応するためと、これらの需要を満たす最善策が新システム(新三種の神器)への刷新だと言ってもいいだろう。

Iちゃん

総論は分かった気がするけど、新しい三種の神器の「神通力」みたいな「優れた点」を教えて欲しいな!

Pパパ

図3

ほほー、鋭い質問をするねー。
では、先ず小野田君が一番身近な「PBX→スマホ内線システム」について話そう。
最大の理由は、スマホの劇的な普及だね。
このことは、この勉強会でも取り上げたが、最近のFMC(スマホ+FMC)は、「IP−PBX+MFT(多機能電話)」よりコスト的に有利になってきたね。
それにスマホは、(1)業務端末+(2)無線データ端末+(3)ビジネスホン(内線・外線)+(4)携帯電話の1台4役をこなせるから、それを考えるとさらに有利になるね。

小野田君

コスト面以外もありますよね。

Pパパ

そう、スマホのアプリではビジネスホン並みの機能が実現できるし、音声が安定している3G回線型や進化が著しいVoIP型など選択肢が増えている点も大きいね。

小野田君

無線LANは、もう着実に地位を確保している感がありますね。

Pパパ

図4

無線LANの導入費用は、ユーザー当たり2000円〜5000円と有線LANと同等以下になってきたようだ。
それに「マルチデバイス環境」や「配線変更が多いケース」なら、「無線LAN一本化」の方がコスト安になり易いからね。

小野田君

そうですね。
もう無線LANが有線LAN(100M主流)の速度を上回ってきましたしね。
クラウドはどうなんですか?

Pパパ

クラウドの世界も「IaaS(注2)がベンダー間競争で安くなって、サーバーと同等以下」になってきたんだね。
そして、「SaaS(注3)も、月330円/人からと圧倒的に割安」なことも要因だ。
クラウドPBXもいつか取り上げたが、最近大きく進展しているようだね。

小野田君

クラウドの機能や導入効果はどうなんですか?

Pパパ

図5

災害対策に向くから「BCP(事業継続性)」に効くし、情報系SaaSは、メールからビデオ会議、社内ポータル、文書作成まで統合できるんだね。
基幹業務系にも向く高信頼性のIaaSも登場してきてるから、クラウドは三種の神器の一角に十分なると思うよ。

小野田君

オフィスの三種の神器が様変わりしてくるということは、我々販社も「飯の種」を見直していかないといけない、ってことですよね。

Pパパ

そうだね。

Iちゃん

私「家庭の三種の神器」を大切に使うわ。(笑い)
次のテーマだけど、お友達の会社で「今度、シンクライアントになったの。何か面倒臭いのよ」と言ってたわ。
知らないと恥ずかしいので会話しなかったけど、「シンクライアント」って何か教えて欲しいな。

Pパパ

いいとも。

*1
ある雑誌:日経コミュニケーションの2014年6月号
*2
IaaS:Infrastructure as a Serviceの略で、情報システムの稼動に必要な機材や回線などの基盤(インフラ)を、インターネット上のサービスとして遠隔から利用できるようにしたもの。また、そのようなサービスや事業モデルのことをいう。
*3
SaaS:Software as a Serviceの略で、ソフトウェアを通信ネットワークなどを通じて提供し、利用者が必要なものを必要なときに呼び出して使うような利用形態のこと。サービス型ソフトウェアとも呼ばれる。

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