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Hitachi

IちゃんとP(パパ)と小野田君の会話が続きます。

イラスト

Iちゃん

今日は、パパの「セキュリティの話」だったわよね。
最近よく耳にするので、今回は物凄く興味があるの。
よろしくお願いします。

Pパパ

そうか。
では、最初にクイズを出すぞ!
1990年代は、ウイルスの感染速度は人の歩く速度といわれ、PCユーザーを驚かせる程度だったんだが、インターネットが普及するにつれてサイバー犯罪が横行し、ウイルス感染のスピードも人の歩く速度から瞬間的に世界中に広がるまでになったんだ。
そこで、クイズ。
「今、世界中で生まれている“ウイルス”は、1個生まれるまでの時間はどのくらいでしょうか?」

Iちゃん

図1 ウィルスの発生頻度
図1 ウィルスの発生頻度

そうねー。
1時間に1個生まれるくらいかな。
小野田君はどう思いますか?

小野田君

そうですね。
僕はもっと短い時間、1分に1個かな・・・。

Pパパ

はっはっは。ブブーだ。
何と「1.5秒に1個」生まれているんだよ。

Iちゃん

ヒャー、大変だ。
じゃあ、私の使っているスマホやPCは、いつも危険に晒されているのね。

Pパパ

そうだよ。
特にスマホについては、警視庁がインターネットに「注意事項」をアップしているくらいなんだ。

Iちゃん

私のパソコンには「ウィルスバスター2013」*1が入っているから、「セキュリティ対策は万全」って思っていいのかな?

Pパパ

図2 ウィルスバスターとは
図2 ウィルスバスターとは
PCのセキュリティ対策の1つ。
この他に、スパイウェアや
ハッキング等の対策も必要!

残念でした。
ウィルス対策とセキュリティ対策とは違うんだよ。「ウィルスバスター」は、その名の通り「アンチウィルスソフト」で、パソコンウィルスの予防と退治を行ってくれる、人間で言えば予防接種と抗生物質が一緒になったようなものだ。
パソコンの危険性は「ウィルス」だけでなく、スパイウェアや直接アクセスしてくるハッキングや、勝手にパソコンを使われて中身を見られたり改ざんされたりする場合なども含まれるよね。
これらすべてに対策をとるのが「セキュリティー対策」なんだよ。

Iちゃん

そうか、そうか。

Pパパ

今話題の「ビットコイン(BTC)」*2の大型取引所「マウントゴット社」の114億円相当消滅(サイバー空間の強盗劇)も、同社のシステムにセキュリティ上の欠陥があって、それを狙ってハッカーがBTCを不正に引き出した、という見方が専門家から出ているそうだ。

Iちゃん

そうそう、その「ビットコイン」についても教えて欲しいんだけど!

Pパパ

うん、それはいいが今日は「セキュリティ全般」の話にして、次回にしよう。

Pパパ

今日の「セキュリティの全般の話」だが、それはPCに限ってはいないんだ。
一般企業のセキュリティについては、従来のような「守りのセキュリティ対策」ではなく、

  1. セキュリティ対策を行った事を顧客にアピールして、企業のイメージアップをしたい。
  2. 企業の信頼度をアップして、新たな 顧客獲得をしたい。

といった積極的なスタンスが多くなってきているんだね。

小野田君

そうですね。
最近の企業は、次の3つを考えているようです。

  1. コンピューター関係のセキュリティ対策(ファイヤーウォール等):セキュリティサーバ
  2. 人に関係するセキュリティ対策:社内規則、情報の取り扱い方法、業務のチェック等
  3. 設備関係のセキュリティ対策:カード・暗証番号の入退室管理システム等

Pパパ

ほほう。
実態を把握しているではないか。
通信系ディーラーの動きはどうかな?

小野田君

通信系ディーラーなども「セキュリティ」をビジネスにする動きがあるように感じます。

Pパパ

そのとおり。
この日立システムズネットワークス(現:日立システムズフィールドサービス)も「企業ネットワーク」の「セキュリティソリューション」を一種の商材としてビジネス展開しているんだよ。
「入退室管理システム」なども手がけているようだ。
一般的な企業だと、まずコンピューター関係のセキュリティ対策が必要だからね。

小野田君

私も営業活動で考えることにしますが、何か注意事項がありますか?

Pパパ

そうだね。
今の経営者の多くはセキュリティ対策が“コスト”という認識を持っていることだ。
「セキュリティが担保されている企業として信頼感を高める」あるいは「被害に遭った際の損害賠償金を避けるための投資」という意識は持って欲しいところだ。
日本の産業を支えているのは、間違いなく中堅・中小企業だからね。

小野田君

そうですね。
コストと捉えて後回しにしないで、セキュリティ対策を講じることの価値を感じとって頂けるようにしないといけませんね。

Pパパ

それはね経営者に「自社には大した情報があるわけではない」という認識不足が背景があるからだと思うね。
でもね、社内には取引先や親会社の情報などがあるよね。
こうした機密情報を、自社を通してうっかり社外にメールで送ってしまうこともあるし、また、たとえ親会社が開発している製品の一部品であっても、競合他社に漏えいした場合、ビジネスそのものに甚大な影響を与えることになる。
あらゆる企業が、自社を通過している情報の重要性、ウイルス感染して情報流出した際の影響がいかに大きいかを考える必要があるんだ。
そのことを、よくお客様に説明するんだね。

小野田君

はい。
よく分かりました。

Iちゃん

パパ。
そんなことをいうけど「セキュリティの市場予測(マーケットサイズ)」は、どのくらいあるの?ビジネスとして大きな望みがあるのかしら?

小野田君

えーつ!
何とも格調のある質問をするね。本当に愛ちゃん?

Iちゃん

へっへっへ。
たまにはね。

Pパパ

図3 市場はPBXの約4倍
図3 市場はPBXの約4倍

IDC*3によるとね。
国内セキュリティ市場は2017年まで年平均3.9%成長と見込んでいて「成長ビジネス」の範疇になるね。
その中身だが、2012年の国内セキュリティ市場規模実績と2017年までの予測を発表したんだ。*4

昨年のソフトウェア製品とアプライアンス製品を合わせた国内セキュリティ製品規模は2220億円で、前年比成長率は4.7%となった。
2012年〜2017年の年間平均成長率は3.9%となっており、2017年には2693億円まで市場が拡大するとしているんだよ。

小野田君

それは凄い分野になりますね。
通信系ディーラーがこのうちどれくらいを取り込めるかは分かりませんが、全体のマーケットサイズは、PBXの年間需要約400億円に較べれば、4倍近い訳ですからね。

Iちゃん

ありがとう。
いい勉強になりました。
次回は「ビットコイン」の話に決まりよね。

Pパパ

はいはい。分かりました。

*1
ウィルスバスター:トレンドマイクロ社のアンチウィルスソフトの名
*2
ビットコイン:BTC(Bitcoin)と呼ばれるインターネットで取引される「仮想通貨」のこと。
*3
IDC:IT専門調査会社IDC Japanのこと。
*4
発表:2013年5月20日発表。

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