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Hitachi

IちゃんとP(パパ)と小野田君の会話が続きます。

イラスト

Iちゃん

今日は、小野田君が私のために「チャイルドラインの話」をしてくれるのよね。

小野田君

そうです。
調べてきましたので、報告します。
まず「チャイルドライン」とは、読んで字の如しで「18才までの子供がかける電話」のことです。

Iちゃん

それって日本だけ?

小野田君

いいえ、世界130ヶ国以上で同じような取り組みが行われています。
日本では1998年に東京都で始まり、現在44都道府県の76団体が参加しています。

Iちゃん

へぇー。すごいすごい。
どんな使われ方をするのかな?

小野田君

図1 チャイルドライン
図1 チャイルドライン

図1のように、全国共通ダイヤル(フリーダイヤル0120-99-7777)に電話するんだ。
月曜日から土曜日の午後4時から9時までOKです。ただし、
(1) 名前は名乗らなくても良い
(2) 秘密を守ってくれる
(3) 切りたいときに切ってよい
(4)どんなことも一緒に考えてくれる
の4つ約束事項があるんですね。

<補足>
次の電話からはかけられない。
1)050のIP電話
2)新幹線の公衆電話
3)日本国外からの国際電話
4)10円硬貨専用ピンク電話
5)赤電話
6)ひかり電話(接続不可のケースが有) 等。

Iちゃん

それで、ダイヤルするとどうなるの?

小野田君

はい。
ダイヤルすると近くの参加団体につながるんです。
そして聞き手のボランティアが子ども達の話を聞いてくれることになります。

Iちゃん

全国共通のフリーダイヤルは、分かり易くていいけど、その地方地方にある「チャイルドライン」に直接アクセスできないの?

小野田君

図2 よこはまチャイルドラインのカード
図2 よこはまチャイルドラインのカード

できます。
例えば、私の住んでいる横浜(よこはまチャイルドライン)では、図2のような名刺大のカードを子ども達に配っているそうです。
神奈川県の18歳までの子どもたちおよそ103万人全部に届けたいと願っているそうですが、いろいろな子どもたちがいて、なかなか全部にというわけにはいかないのが現実のようです。
「近所の子どもに配る」「自分の店に置きます」など、みなさんの応援を待っているとのことです。

Iちゃん

そうなんだ。
各地方にある「チャイルドライン」に直接アクセスする方法もあるんですね。

小野田君

そうです。
よこはまチャイルドラインは、電話0120-433-339(電話受付時間:毎週月・木曜日の16時〜21時)で、冒頭で説明した全国共通のフリーダイヤルで電話の種類に制限がある番号で無くてもかけることができますね。

Iちゃん

それなのに、私が読んだ新聞*1では、人手が足りない等の原因もあって、全呼数の75%もつながらないって報じられていたけど、それでは意味がないんじゃないの?

小野田君

そうですね。
NPO法人「チャイルドライン支援センター(東京)」2012年度は82万件の電話があったのに、つながったのは25%に留まったというのが愛ちゃんのデータです。
確かにその通りですね。
その主な原因は、電話回線の問題ではなく「聞き手として登録されている人数は全国に約2000人いるんだそうですが、ボランティアのため活動できる日数が限られているのが、各団体の共通する悩みで、先ほど話したよこはまチャイルドラインでも「受け手ボランティア新規募集」をしたりしているようです。

Iちゃん

「子ども電話」て言うけど、なんでも相談にのってくれるのかしら?

小野田君

うん、よこはまチャイルドラインのホームページをみると、「チャイルドラインは、単なる相談電話ではありません。子どもと同じ目線でともに考え、子ども自身が答えを見つけ出せるよう、子どもの声に耳を傾け、寄り添い続ける姿勢を大切にしています」とあるんだよ。

Pパパ

実際の相談内容を調べてみたのかな?

小野田君

はい。調べました。
チャイルドライン支援センター発表の2011年度のデータですが、全アクセス数が「約799万7千」に対し、着信呼数は約20万9千(約26.1%)」で、愛ちゃんの情報とほぼ一致するね。
そして、会話が成立したのは7万5百でアクセス数との割合は何と約9%で1割弱といった状況ですね。

Iちゃん

会話が成立した相談の内容も調べてありますか?

小野田君

はい、調べました。
図3のようになっています。
1位の「人間関係」の中には「親を挙げる子ども」も多いそうで、全体を通して子ども達は「耐え難い孤独のなかにいる子どもたちがいるんだということを今年も感じました」とも同支援センターの人の話もあります。

図3 相談された内容比率

図3 相談された内容比率
出典:2012年度全国チャイルドライン実施報告

Iちゃん

そうなんだ。
明日の日本を担う子ども達が「元気で健やかに育って欲しい」ですよね。
ボランティアって大変な「価値ある生き方」だね。
私も、何かしなくてはいけないな!

Pパパ

東北の被災地に支援に行ったらどうだね。

Iちゃん

あー。それなら早い時期に会社で何人かで1週間行きました。
でも、それって「義務感でたった1週間」だったから、威張れないんです。
パパ、ボランティアって本当の意味は何ですか。
話題をそらしますが、博学なパパに教えて欲しいな。できれば語源も。

Pパパ

はっはっは。
チャイルドラインもボランティアに大きな関係があるから、いいだろう。
ボランティアとは、英語では「volunteer」だ。
そしてその意味は「ボランティア活動に携わる人のこと」だね。
「誰もが、自分でできることを自分の意志で周囲と協力しながら無償で行う活動のこと」だ。古典的な定義では自発(自主)性、無償(無給)性、利他(社会、公共、公益)性に基づく活動とされているんだよ。

Iちゃん

語源は?

Pパパ

図4 ボランティアは無償の活動
図4 ボランティアは無償の活動

この語の原義は「志願兵」であり(反語がdraft―徴集兵)(図4)、歴史的には騎士団や十字軍などの宗教的意味を持つ団体にまで遡ることができるんだ。

*1
愛ちゃんの読んだ新聞:読売新聞2013年8月17日朝刊。

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